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道端の鳩

突然の鳩のフン

『ハトはなぜ首を振って歩くのか』感想文

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 初めに、この本を送って下さった方。本当にありがとうございました。率直に面白かったですこの本。何の因果か、僕が鳩アイコンになって鳩の日(8月10日)にほしい物リストを晒そうということがなければ、そして僕にポチってやろうという寛大な心とお財布の持ち主の方がいなければ、この本とのご縁はなかったと思うので世の中不思議だなあとか思っております。

 この本は、生物に詳しくない専門外の方が読んでも分かりやすいようにできるだけ平易な言葉を用いて書かれている。たまに高校生物で習ったような単語も出てくることはあるが、その辺を飛ばしても十分読めるのではないかと。なぜならこの本は面白いからだ。

 面白い面白いとは言うがね君、一体何が面白いんだい? というと、まずこの本、1ページ目から巻末の115ページに至るまでとにかく鳩の首振り歩きのことに関してしか書いていない。もちろんその核心的な部分に関してはそれ用に章を当てて書いているのだが、その理解を助けるために前半には「そもそも歩行とは?」「歩行の進化の歴史」「歩行と走行、そしてホッピング」などとにかく「歩くこと」について書かれている。歩行する動物の中でも、二足歩行するのはヒトと鳥だけだというのだから、鳥の歩行に興味が湧くのは至極当然の話だろう(?)。そして肝心の「ハトはなぜ首を振るのか?」という章では本の下の隅に鳩の歩行のパラパラ漫画(写真) がついている。ということからも伺えるが、この筆者はかなりユーモアのセンスを持ち合わせている人のようで、

「図16 ペンギンの姿はヒトとあまりに似ているため、山手線ホームにペンギンが並んでいても、誰も気づかない(右)。」

だとか、他にも文章の端々に鳥のつがいと、ご自身の(?)恋愛観や人生観をやや重ねているようなところもあり、読んでてくすっと笑ってしまう。

 また、ジュラシック・ワールドの公開で最近個人的に恐竜ブームが来ているが、恐竜と鳥の歩行の違いにも推測で言及している。なるほどと思わされた。

 そんなわけで、この本を読むことで「ハトはなぜ首を振るのか?」という疑問について氷解すること請け合いである。鳩の首振りに興味がなくても、本屋にこの本が置いてあったらp.31の例のペンギンが山手線に並んでいる図だけでも見てほしい。

 

 

岩波科学ライブラリー ハトはなぜ首を振って歩くのか

岩波科学ライブラリー ハトはなぜ首を振って歩くのか